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進路ガイド(高校生用)

  まず、社会福祉の仕事をイメージしてみましょう。
起きる、食事をする、外出をする、トイレに行く、風呂に入る、寝る、あるいは仕事をする、このような普通の生活上のことが、さまざまな原因で困難になる ことがあります。このような困難を乗り越えることを、身体的にあるいは精神的に支えるのが福祉の仕事ということができます。
 
 たとえば、高齢者の場合には、個人差は大きいのですが、年齢を加えるにしたがって、心身の機能が衰えていきます。その機能の衰えが生活の質の低下につながらないよう日常生活を支えていくことが必要です。
しかし、単に支えるだけではなく、機能低下ができるだけすすまないように、可能なことはできるだけ本人にしてもらいながら、支えるという姿勢が大切です。
精神的な支えも重要です。身体機能が衰えてくると、出かけるのがおっくうになったり、人と会いたくないというような気持ちになる。一日、家から一歩も出 ないというようなことにもなります。そうするとますます身体機能が衰えるという悪循環に陥ることがあります。
 
 たとえば、知的障害を持つ人の場合には、知能の発達が遅いために日常生活や仕事をするのにハンディが生じていることに対して、それをできるだけ軽くしたり、日常的に支えることが必要です。
いわゆる教育は学校の役割になりますが、社会福祉の仕事としては、日常生活の自立支援、仕事の訓練などを行います。社会参加の支援も重要な仕事です。必要な場合には、介護的な援助も行います。
 
 たとえば、日中、親が保育をできない子どもの場合には、親に代わって、子どもの保育を行います。保育所で行われるものですが、子どもに対してだけでなく、親の保育についての助言も重要になることがあります。最近は子育ての知識が十分でなかったり、自信を持てない親の相談にのるのも大切な仕事になっています。
 
 このように福祉の仕事に携わる人は、高齢の人、障害を持つ人、子どもの日常生活とともにいます。このことが、楽しく、また、困難な仕事であるということになるのです。
 
では、どのような人びとが福祉サービスを必要としているのでしょう。
社会福祉のサービスが必要な人びとをあげてみると、つぎのような障害などに分けて考えることができます。
 
身体に障害がある場合
知的な障害がある場合
高齢のために心身に障害を持っている場合
精神に病気がある場合
親等に代わって保育が必要な場合
家庭機能が不十分な場合
所得が低い場合
…………
 
(でも、障害を持っているからといって援助が必要というわけではない)
上にあげたような障害を持った人は必ず援助が必要、と考えるのは、必ずしも正しいとは言えません。人はそもそも一人ひとりが自立して生きていく力がある わけですから。ましてや障害を持っている人は「かわいそう」という考え方は、前向きに生きていこうとする人に対して失礼ということになるでしょう。
ただ、上記のように心身状態や環境に障害があると、日常の生活を送ったり、仕事をしたりする上で困難な点が生じます。この困難を克服し、より自立した状態になることを支援することが必要になるわけです。それを「社会福祉」と考えることができます。
 
社会福祉への関わりは職業以外にもあります。
いままで、社会福祉という分野で、どのような仕事が求められているかを説明してきました。
この「進路ガイド」では、社会福祉の分野で職業として仕事をすることを考えている方がたに向けて書かれているものですが、社会福祉は、人びとの生活に密着したものであるので、必ずしも、職業として関わるだけでなく、いろいろな関わり方があります。
家族として、近隣として、友人として、さまざまな支援が行われていますし、また、ボランティアとして関わるという道もあります。他の分野で、たとえば、建築を職業として、障害を持つ人が住みやすい家を設計する、というような関わりかたもあります。
このように関わり方はいろいろあります。誰にでも何らかのかたちで仕事を担うことは可能なわけです。しかし、社会福祉の仕事に職業として関わることになれば、自ずと要求される技術・知識、専門性が異なってきます。
次からは、職業として社会福祉の仕事を担うことの内容の解説をしますが、社会福祉についていろいろな関わり方があることを踏まえながら、ご自分の進路を考えていってください。