相談援助

社会福祉士とは

社会福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格です。

社会福祉士は、同法第2条第1項において『社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者(中略)その他の関係者との連絡及び調整、その他の援助を行うことを業とする者をいう。』と位置づけられています。

社会福祉士は、福祉の相談援助に関する高度な専門知識・技術を有し、福祉や医療の相談援助の場において重要な役割を担っています。

社会福祉士の仕事

社会福祉士として福祉の職場で働く人びとの多くは、社会福祉協議会や社会福祉施設、病院、地域包括支援センター等でソーシャルワーク実践に取り組んでいます。具体的には、在宅・施設で生活している方がたの相談に応じ、必要な助言や利用可能な制度・サービスの紹介をはじめ、サービスの利用調整や関係者間の連絡など、相談者を支え、その抱える課題を解決するためにさまざまな仕事をしています。

社会福祉士資格の取得方法

社会福祉士は次の①、②のいずれかの要件に該当し、社会福祉士国家試験に合格し、社会福祉士として登録することにより、社会福祉士を名乗ることができます。

① 福祉系大学・短大等卒業者(指定科目履修+必要に応じて相談援助実務)

② 社会福祉士指定養成施設卒業者(入学要件あり)

なお、②のひとつに「社会福祉主事の養成課程を修了し、指定施設において2年以上相談業務に従事した後、社会福祉士短期養成施設等において6ヶ月以上の養成課程を修得した者」があり、全国社会福祉協議会(中央福祉学院)においては、平成26年度よりこの短期養成課程を開講しています。

全国社会福祉協議会 中央福祉学院 「社会福祉士通信課程(短期養成コース)」 target_blank

(中央福祉学院ホームページに移動します)

社会福祉士国家試験は年1回実施されており、厚生労働大臣の指定を受けた(公財)社会福祉振興・試験センターが試験の実施及び登録の事務を行っています。

認定社会福祉士制度について

平成24年度から、社会福祉士のキャリアアップを支援し、実践力を担保する民間認定の仕組みとして、認定社会福祉士制度の運用が開始されました。

同制度では、「認定社会福祉士」および「認定上級社会福祉士」が位置づけられ、認定社会福祉士認証・認定機構(事務局:日本社会福祉士会)が認定、および認定制度の対象となる研修を認証しています。

社会福祉主事とは

社会福祉主事は、社会福祉法第18条および第19条において、その資格が定義づけられている任用資格です。

任用資格とは、公務員が特定の業務に任用されるときに必要となる資格です。

そのため、社会福祉主事は、都道府県、市町村に設置された福祉事務所のケースワーカー等として任用されるための資格として位置づけられていますが、各種社会福祉施設の職種に求められる基礎的資格としても準用されています。

社会福祉主事の仕事

社会福祉主事は、福祉事務所等において、社会福祉各法に定める援護、育成又は更生の措置に関する業務に携わるケースワーカーとして働いています。

また、社会福祉施設の施設長や生活相談員、社会福祉協議会の福祉活動専門員等としても働いています。

社会福祉主事の資格取得方法

社会福祉主事は次の①から④までのいずれかの要件に該当することが必要です。

① 大学、短期大学において、厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を3科目以上修めて卒業した者

② 厚生労働大臣の指定する養成機関又は講習会の課程を修了した者

③社会福祉士もしくは精神保健福祉士の資格取得者

④ 上記①から③に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められた者として厚生労働省令で定める者

関係リンク

養成機関 中央福祉学院

精神保健福祉士とは

精神保健福祉士は、「精神保健福祉士法」にもとづく国家資格です。

精神保健福祉士は、同法第2条において『精神保健福祉士の名称を用いて、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の地域相談支援の利用に関する相談その他の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことを業とする者をいう。』と位置づけられています。

精神保健福祉士は、精神障害者の生活支援に関する専門的な知識・技術を有する、精神保健福祉分野の専門家としてその役割が期待されています。

精神保健福祉士の仕事

精神保健福祉士は、おもに精神科医療機関や精神科診療所、医療機関併設のデイケアなどで相談援助業務にあたっています。具体的には、病院や施設に入院・入所中の精神障害者の在宅生活への移行や、その後の生活支援を行っており、住まいや仕事・学校に関する手続き、各種の支援制度・サービスの紹介や利用調整、その他日常生活をおくるための支援を行っています。

日常生活訓練をする事業所では、家事などの具体的な基本動作を一緒に行い、助言します。就労前訓練や作業を行う目的の施設では、作業を通して社会参加することを支援します。また就労前のトレーニングや、実際の就職活動に関する助言、職場への定着のための支援等を行います。

相談支援事業所や地域活動支援センター等の地域生活の支援を主目的とする事業所では、利用者に、電話や対面、訪問による相談や日常生活にかかわる各種サービスを提供します。また各種情報の発信や居場所提供も行います。関係機関相互の連携の中心となり、ネットワークを活用して精神障害者のよりよい生活を支援する立場でもあり、ボランティアの養成や身体・知的障害者や高齢者、児童など地域住民を幅広く対象にすることもあります。

精神保健福祉士資格の取得方法

次の①から④の受験資格をもつ者が精神保健福祉士国家試験に合格し、精神保健福祉士として登録することにより、精神保健福祉士を名乗ることができます。

①  4年制大学で指定科目を修めて卒業した者

②  2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、
  指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した者

③  精神保健福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した者

④  精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した者

精神保健福祉士国家試験は年1回実施されており、厚生労働大臣の指定を受けた(公財)社会福祉振興・試験センターが試験の実施及び登録の事務を行っています。

関係リンク

試験・登録 社会福祉振興・試験センター

※精神保健福祉士の養成施設の情報は、社会福祉振興・試験センターのホームページに掲載されています。

専門職団体 日本精神保健福祉士協会

児童指導員任用資格

ほとんどの児童福祉施設に置かれている児童指導員の任用に伴って求められる資格です。

資格要件は次の通りです(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第43条)。下記のいずれかに該当することが求められます。

  1. 都道府県知事の指定する児童福祉施設の職員を養成する学校、その他の養成施設を卒業した者
  2. 社会福祉士の資格を有する者
  3. 精神保健福祉士の資格を有する者
  4. 大学の学部または大学院で、社会福祉学、心理学、教育学若しくは社会学を専修・専攻する学科・研究科、又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者(外国の大学を含む)
  5. 高等学校を卒業した者等であって、2年以上児童福祉事業に従事した者
  6. 幼稚園、小学校、中学校、高等学校又は中等教育学校の教諭の資格をもつ者であって、都道府県知事が適当と認めた者
  7. 3年以上児童福祉事業に従事した者であって、都道府県知事が適当と認めた者

PAGETOP